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中医学で言う五臓は、体の中でそれぞれの役目があります。肺

肺の生理機能

肺は、大気中の気を取り込み気を作ります。皮膚と関係が強く発汗調整や、水分の代謝に係わる。
肺は外界より新鮮な空気を吸い、人体に必要な清気を取り入れ、体内から汚れた濁気を吐き出す呼吸の機能を行います。鼻は呼吸の出入り口で、皮毛(体毛と毛穴)は皮膚呼吸や発汗のための出入り口です。どちらも肺の作用のサポートをしています。

肺は燥を嫌います。燥は肺気の宣発を引き止めて肺の病を起こします。

肺を調整する漢方薬
直接的なアプローチはしません。五臓の相生関係を用いて、母にあたる脾を通じて調整します。脾と心・脾と肝・脾と腎の組み合わせで行います。

不眠やパニック障害に使用する加味帰脾湯は、脾と心を調節することになります。
# by mkkiri | 2012-05-15 10:02 | 漢方薬

中医学で言う五臓は、体の中でそれぞれの役目があります。心

心の生理機能

心は、血を全身に循環させ意識精神を保つ。
心は気血の通り道である血脈を管理し、気血が脈管から漏れ出すことなく順調に運行するようにコントロールしています。(心は血脈を主る)中医学において、大脳の働きである精神・意識・思考などを心の働きの一部ととらえています。心血の不足により不眠・不安・焦燥感などの精神症状が起こります。(心は神を蔵す)

心が病気になりますと、汗が出てきます。心は血を主り、血から汗が分泌されるのです。

心を調整する漢方薬

心の実には、黄連解毒湯三黄瀉心湯を使用します。心の虚証には加味帰脾湯を使用します。
# by mkkiri | 2012-05-14 10:04 | 漢方薬

五臓

五臓は、漢方用語で、心・肺・肝・脾・腎を指します。西洋医学で言う五臓と同じ表現をするために混乱しやすいのですが意味が少々違います。

中医学で「肝に問題がある」と言っても西洋の血液検査で肝臓が悪いというのとは全く意味が違います。肝は血液を蓄える臓器なのですが、中医学では、気分や情緒を安定させる作用があります。肝の正常な活動ができないと婦人では、月経前に胸が張ったり月経不順になったりします。肝は筋肉に大きく係わっていますので、働きが悪くなるとこむら返りを起こすようになります。

五臓には、それぞれの働きがあると共にそれぞれが関係します。臓腑の相生・相克は漢方理論の基本です。五臓がお互いに協調する相生とお互いに規制しあう相克があります。

生まれたときから、弱い臓腑があると、他臓がこれをカバーします。
例として、生まれつき腎が弱いと末梢の血流が十分に流れず体が冷えます。体は血を末梢まで送ろうとして、心をさらに働かせ、心に負担をかけます。また、脾は、体を温めようとして、働きすぎて機能が衰えます。
五臓は。独立した働きをもちながら、同時に体という生体部分を構成しています。相生・相克関係を通じてかばいあったり、反発しあったりしています。

中医学の理論によってこれを利用して治療が行われます。
# by mkkiri | 2012-05-12 09:25 | 漢方薬