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肝気鬱結
精神的ストレスでイライラしたり、緊張などにより肝気が鬱結して疏泄が乱れると、気血の流れが悪くなり、胞宮が栄養を受けられず不妊となります。 ・症 状 月経周期が不安定、月経前に乳房の脹り、月経血に血塊が混入、不妊とともに憂うつ、イライラ、ヒステリックな反応、胸脇が脹って苦しい、ため息など 舌質紅 ・治療原則 疏肝解鬱 代表処方 逍遥散 痰湿 油っこい食べ物、味の濃いもの、甘いもの、美食などによって、脾胃の機能を乱し、水湿が運化されずに痰湿を生じ、その痰湿が下注し衝任脈を阻滞して、不妊を引き起こす病態です。 ・症 状 肥満、むくみ、身体がだるい、尿量が少ない、白膩苔、月経周期の延長、月経量が少ない、又は無月経、粘る帯下が多い ・治療原則 痰湿を除き、痰湿の産生を抑える 代表処方 平胃散合二陳湯 血瘀 陽虚、気虚による血液の推動無力、陰虚・血虚による渋滞、肝鬱による血流阻滞、痰湿による血行阻滞で、血瘀を生じ、衝任脈・胞宮が栄養されず不妊となります。 ・症 状 月経前の月経痛、経血中の凝血、月経周期の延長 ・治療原則 うっ血を除き血行を促進する(活血化瘀) 代表処方 冠脉通塞丸 不妊治療の詳細解説は・・・・・・・・・・・・不妊症の漢方治療と漢方薬 ▲
by mkkiri
| 2012-06-27 10:36
| 不妊症と漢方薬
■西洋医学の立場から
続発性無月経で、基礎体温を測定すると、排卵の有無が分ります。多いのは イ.視床下部‐下垂体系の機能障害 a.精神的因子:対人関係の悪化、転居や転職といった環境の変化などのストレスが要因となって視床下部に異常が起こり、無月経となることが多くあります。 b.下垂体機能不全:下垂体性無月経をいい、下垂体が機能しないために、性腺刺激ホルモンが十分に分泌できないために起こります。(血液中のFSH,LH低下) ロ.多嚢胞性卵巣症候群 卵巣から男性ホルモンが過剰に分泌されるために起こる無月経です。FSHよりLH上昇が著明で、超音波診断、腹腔鏡診断で容易に判断できます。 ハ.甲状腺の異常や内臓疾患による 甲状腺機能亢進症、又は低下症で無月経になることがあります。また糖尿病や腎不全などの内臓疾患によって無月経になることがあります。 ■中医学の立場から イ.精神的因子から無月経になった(気滞血瘀) 精神が抑うつ状態になると、気の運行がスムーズでなくなります。そのため血の運行も乱れ、衝任脈が不通となります。すなわち瘀血内停です。 ロ.下垂体機能不全で無月経(肝腎不足) 生まれつきの体質が虚弱なため、肝腎不足で天癸が充実しない。 活血祛瘀・行気解鬱の代表的方剤「冠脉通塞丸」 冠脉通塞丸は、桃紅四物湯合四逆散の加減で、活血化瘀に行気解鬱を兼ねている。「気行れば血行る」の効果により、血瘀の除去を強める。また、滋陰の地黄と養血の当帰の配合により、祛瘀しても、陰血を傷ることがない。 不妊症の漢方治療と漢方薬 ▲
by mkkiri
| 2012-06-26 10:22
| 不妊症と漢方薬
■ 西洋医学の立場から
黄体期の短縮は、主に「黄体の機能不全」によって起こります。これは排卵後に、卵胞に出来る黄体の機能がうまく働かず、黄体ホルモンの量が異常に少なくなるのが原因で起こります。 黄体ホルモンの子宮内膜への働きが不十分なため、排卵があって受精しても、子宮内膜へ着床しにくく、その為、不妊の重要な原因の一つになっています。 治療に当たっては、まず、黄体期の血中の黄体ホルモン値を測定し、黄体機能不全の程度を調べることが重要です。また、子宮内膜も採取して顕微鏡で調べます。子宮内膜が黄体ホルモンに正常に反応して着床できる状態が整っているかどうかを調べる検査です。 治療法としては、黄体期に黄体ホルモンを補う目的で、プロゲステロンを補充するプロゲステロン補充療法があります。 ■ 中医学の立場から 黄体機能不全は、黄体不健といわれており、中医学では「月経先期」「月経量多」「経期延長」の範囲に属します。 病因病機では、飲食不節や過労で脾の機能を傷つけたり、虚労で腎精を耗損し、気の固摂力が低下することにより起こるとしています。 イ. 脾虚腎虧 月経先期、経量多、経色淡、経質稀、身体虚弱で疲れやすい、食欲が活発でなく食少、軟便、舌質 淡 治法原則:補腎気、固衛任 方剤:帰腎丸(エキス剤では、八味地黄丸に補気・補血の方剤を加える) 補中益気湯と八味地黄丸と四物湯または、八味地黄丸と当帰芍薬散。 不妊症の漢方治療と漢方薬 ▲
by mkkiri
| 2012-06-25 12:13
| 不妊症と漢方薬
血と女性不妊
「女性の先天は血」といわれます。女性特有の「月経・妊娠・養胎・分娩・授乳」という機能がスムーズに行われるためには、すべて血の働きが必要です。 また、『丹渓心法』(朱丹渓)には、「丹渓曰く、婦人の子なきは 多くは血少なきに 精を摂する能わず」と書かれています。 妊娠には、月経周期と月経血量が正常なことが重要です。特に、月経周期延長(遅れ)や月経血量の減少があれば、妊娠出来にくい状態になっていると考えます。ここでいう「月経血量の減少」とは、生理開始二日目までは正常だが、三日目以降少なくなるといった場合も含みます。 ① 気血不足 先天的な虚弱体質や過労による気血不足や、脾胃虚弱による血の産生不足などにより気血が不足すると胞宮を養うことができないため不妊になります。 〔症状〕顔色につやがない、ふらつく、目のかすみ、爪がもろい、元気がない、舌質淡、月経周期の延長、経血量が少ない、経色淡 〔方剤〕人参養栄湯・加味帰脾湯・当帰芍薬散 ② 寒凝血瘀 月経時は子宮口が開き、寒邪が侵入しやすくなります。冷えが入ると、寒の収引の性質で、経絡が収縮し血液の流れが悪くなり、子宮を養うことが出来なくなり不妊になります。 〔症状〕下腹部が冷えて痛む、経血暗(黒豆汁のよう)、血塊がある、月経周期の延長、無月経 〔方剤〕温経湯 温経散寒・養血祛瘀の代表的方剤「温経湯」本方は、衝任虚寒・瘀血阻滞による不妊や月経異常に用いられる代表的方剤である。衝脈は血海であり任脈は胞胎を主るといわれ、月経や妊娠と密接な関係がある。温経散寒の呉茱萸・桂枝が主薬で、他に養血活血の当帰・芍薬・川芎などが配合されている。 不妊症の詳細解説は家庭の中医学・・・・・・女性不妊症の漢方治療と漢方薬 ▲
by mkkiri
| 2012-06-23 10:20
| 不妊症と漢方薬
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