カテゴリ:腎( 14 )

知柏地黄丸の応用

腎に湿熱が生じるケースは少ないため、見逃しがちです。

熱の症状があって、ほかの薬がいっこうに効かない場合などは、知柏地黄丸を考えてみることも大切です。

たとえば、膀胱炎には竜胆瀉肝湯[りゅうたんしゃかんとう]がよく使われますが、「肝」ではなく腎の湿熱が原因のときには知柏地黄丸でなければ治りません。

また、のどの痛みや耳鳴りが長期間続き、一般の清熱薬で治らない場合も、知柏地黄丸の適応が考えられます。
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by mkkiri | 2012-06-12 09:34 |

知柏地黄丸が適応する症状

湿熱によって腎の水液が不足すると、下半身の骨がやせ細り、からだに触ると熱く、筋肉が萎縮します。

自覚症状としては、熱感がある、胸が暑苦しい、尿の色が濃い、腰から下がだるい、腰や下肢の痛みがあるなどです。人によっては、下半身に力が入らず、マヒしたり歩行困難になったりすることもあります。

また、排尿異常、頻尿、残尿感、排尿痛といった膀胱炎のような症状も現れます。このほか、女性は白い帯下、月経異常、下腹部の疼痛などがあり、男性は陰茎が勃起したままになってしまうこともあります。

以上のような症状がある人には、脈診や舌診で確認をしたうえで、知柏地黄丸を使っています。
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by mkkiri | 2012-06-11 09:37 |

中国の医療事情

知柏地黄丸による「腎」の治療

知柏地黄丸は、六味丸に黄柏と知母[ちも]を加えた方剤です。「腎」の水分を補い、余分な熱を取り除くはたらきがあります。どちらのはたらきに重点があるかは、中国の医学界でも意見の分かれるところですが、ベテランの中医師のほとんどは「熱を取り除くはたらきが主である」と考えているようです。私もそのように解釈しています。

腎の中では「水」と「火」がバランスを保ちながらはたらいていますので、熱によって「水」が消耗されて不足すると、相対的に「火」が強くなり過ぎて、激しい熱症状が起こります。知柏地黄丸は、からだに必要のない湿気と熱(「湿熱 [しつねつ]」)が腎のはたらきを妨げている場合に使います。

なお、湿熱とかかわりのない腎の水液の不足は、熱症状があってもそれほど激しくはありません。
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by mkkiri | 2012-06-09 09:17 |

腎の病気の予防は節度ある生活から

腎の病気は、いずれも食生活や性生活など、日常的な問題が大きくかかわっています。

きょうはフランス料理、あしたはステーキと、「ごちそう」ばかり食べていたり、節度のない性生活を送るなど、欲望にまかせた生活をしている人は、腎を患いやすいといえます。

腎をたいせつにすることは、老化を防ぎ、健康で長生きすることにつながります。あまりに禁欲的な生活も考えものですが、やはり何事も節度をわきまえることが必要といえましょう。
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by mkkiri | 2012-06-08 09:09 |

温める力を補う八味丸

冷たいものや寒いところを嫌う、 寒がりで夏でも厚着をしている、尿の色が透明に近い、四肢が冷えるといった症状が現れている場合には、腎の温める力が不足し、水分を正常に気化することができない状態と考えられるため、「八味丸」という薬で腎を温めるようにします。

これは、六味丸に桂皮[けいひ]・附子[ぶし]という温める作用をもつ生薬を加えたもので、水や精を補いながら温め、腎全体の機能を高めることを目的とした薬です。

老化現象全般に使える薬ですが、尿量が極端に減って水分が体内に滞り、むくみなどを起こしている場合には、余った水を正常に排泄させる力が強い「牛車腎気丸[ごしゃじんきがん]」を使うようにします。

また、八味丸の適応症状に加えて、冷えの症状が強く、元気がない、疲れやすいなど、全身の症状が現れているときには、腎全体の機能が低下していることも考えられます。この場合は「右帰飲[うきいん]」や「右帰丸[うきがん]」などで、温める力と精をつくりだす力を補います。
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by mkkiri | 2012-06-07 09:16 |

温める力が不足すると寒冷を嫌い、夏でも厚着をするようになる

腎の温める力が不足すると、 まず、冷たいものや寒いところを嫌う、 寒がりで夏でも厚着をしている、尿の色が透明に近い、四肢が冷えるといった症状が現れるようになります。

水をコントロールする腎のはたらきが低下するために、頻尿や尿失禁が起こり、水分が余っているため、尿量は多いのが特徴です。尿量が少ない場合は、下半身を中心にむくみが現れます。また、男性の場合はインポテンツ、女性の場合は早産や流産、不妊といった生殖能力の低下が見られるようになります。

さらに病気が進行すると、皮膚にしわができて潤いがなくなってしまいます。一見矛盾した症状ですが、これは、飲食物を消化吸収する「脾[ひ]」に、腎が熱エネルギーを与えられなくなり、その結果代謝が低下して、体が栄養不足に陥ってしまうために起こります。
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by mkkiri | 2012-06-06 09:12 |

腎の病気と治療法

腎全体の機能が低下すると動作が鈍くなりボケが生じる

慢性病を患ったり、栄養不足、性生活の不節制などが原因で、若い人でも動作が鈍くなる、軽いボケがある、性欲減退、インポテンツ、不妊など、老人のような症状が現れることがあります。これは、もはや単に腎の水液が不足した状態ではなく、腎全体の機能が低下している状態と考えられます。

こうなると、腎の水液の不足とともに、温める力もかなり弱くなっていますので、口やのどが渇く程度で、明らかな熱症状は現れません。処方としては、「左帰飲[さきいん]」「左帰丸[さきがん]」などが使われます。
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by mkkiri | 2012-06-05 09:39 |

腎の水液が不足すると腰のだるさや痛み、生理機能の異常が起こる③

喘息や気管支炎には「麦味地黄丸」目の症状には「杞菊地黄丸

六味丸の適応症状に加えて、 のどが渇き、 しかも喘息や気管支炎など「肺」の症状が現れているときには、 「味麦地黄丸[みばくじおうがん]」という薬を使います。これも腎の水分と肺の水分を補って熱を取り除く力が強い薬ですから、冷えの症状がある人には使わないようにします。 また、目のかすみ、視力減退、風にあたると涙が出る、目が充血する、結膜炎のように腫れて痛む、角膜が濁るといった目の症状が顕著な場合は、「肝」とのかかわりが深いと考えられます。この場合は、「杞菊地黄丸[こぎくじおうがん]」という薬で腎と肝の水分を補うようにします。
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by mkkiri | 2012-06-04 09:39 |

腎の水液が不足すると腰のだるさや痛み、生理機能の異常が起こる②

激しい熱症状には知柏地黄丸
六味丸はかなり応用範囲の広い薬ですが、熱症状が激しい人には効果が不十分なことがあります。頬が赤く、手のひらや足の裏に熱感があり、胸が暑苦しい、ねっとりとした汗をかく、異常にのどが渇く、尿の色が非常に濃い、声がかれるといった症状が現れている場合は、かなり熱が激しいと考えて、六味丸に熱を取り除く生薬を加えた「知柏地黄丸[ちばくじおうがん]」という薬を選びます。
六味丸を飲み続けている人に短期間与えるという使い方もできますが、熱症状が落ち着いたら六味丸に戻すようにします。知柏地黄丸は熱を取り除く力が強いため、長期間にわたって服用すると胃腸が冷えて機能が低下してしまうことがあるからです。もともと寒がりの人や下痢ぎみの人にも禁物です。
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by mkkiri | 2012-06-02 09:19 |

腎の水液が不足すると腰のだるさや痛み、生理機能の異常が起こる①

軽い熱感や乾きの症状には六味丸軽い熱感や乾きの症状があり、からだの熱感、のぼせ、ほてり、口やのどが渇く、舌が赤い、尿の色が濃いといった熱症状がある場合には、「六味丸[ろくみがん]」という薬が基本となります。この処方は、失われた水分と栄養分を補うことを目的としながらも、行き過ぎることのないように考慮された薬ですので、長期にわたって服用しても弊害がありません。

六味丸は、子供のためにつくられた薬でもありますので、頭蓋骨の上部がなかなか閉まらない、歯が生えるのが遅い、歩き始めるのが遅い、知能の発達が遅い、言葉を話し始めるのが遅いといった小児の症状にもよく使われます。

また、腎の水分不足の症状に伴う糖尿病、慢性肝炎、肺結核、高血圧症、動脈硬化症、慢性尿路感染症、気管支喘息といった病気にもよく使われています。
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by mkkiri | 2012-06-01 09:17 |