カテゴリ:胃腸薬( 10 )

食欲不振は、消化器の働きがおとろえておこる

「空腹感がない」「味がしない」「少ししか食べられない」「少し食べるとすぐ満腹になる」・・・。食欲不振にはさまざまな表現があります。からだの異常のすべてが食欲不振の原因となります。

食欲不振は、消化器の働きがおとろえておこる

 中医学では、食欲不振は、飲食物を消化吸収する「脾胃」の働きが低下したり失調するためにおこると考えます。 「胃」は、飲食物を受け入れ、消化して、生命活動にかかせない滋養物質である「水穀の精微」をつくります。また、消化した残りかすである「濁」を小腸や大腸におくる「降濁」も胃の働きです。
 「脾」は、胃でつくられた滋養物質を吸収して上昇させ、全身におくる「昇清」という働きをもっています。
 このように、上昇と下降という正反対の働きをもつ脾と胃が協調し統一して活動していれば、食欲がわき、おいしく食べられます。
 しかし、一方の働きが低下すると、もう一方の働きも低下します。例えば、脾の昇清が低下すると、胃の降濁が上に逆流したり、昇清が低下して降濁だけが働く「昇降失調」の状態となり、さまざまな障害がおこるため、食欲が不振になります。

原因を的確にとらえて治療を行うことがたいせつです。

おとろえた消化器の働きを回復する
もともと胃腸が弱かったり、病気による消耗・老化・心労や過労が重なったりくり返すと、脾胃の働きがおとろえて食欲がなくなり、まったく空腹感がなくなることもあります。
 このような脾胃気虚の状態では、食後の胃の膨満感・少し食べただけで吐き気をもよおす・泥状便~水様便・息切れ・疲労倦怠感・話すのがおっくう・舌の色が淡白・脈が緩やかで力がないといった、全身の虚弱症状が現れます。
治療には、脾胃の働きを高める「補中益気湯」を使います。また、吐き気があるときは「六君子湯」が効果的です。
さらに、「心」の滋養や潤いが不足する「心血虚」となって、不眠・動悸・驚きやすいなどの精神不安の症状もあるときは、脾胃の働きを補い気血をつくる力を高めて「気血両虚」を解消する「十全大補湯」や「加味帰脾湯」「人参養栄湯」を使うといいでしょう。
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by mkkiri | 2013-10-30 11:36 | 胃腸薬

冷えによる胃腸病

冷え症の人やお年寄りに多い腹痛はからだを温め胃腸の働きを高めて治す

近年大人気の「金時しょうが」のサプリメント。体をあたためるサプリとしては最高。しかし、長期にわたって使用するには、高麗人参や枸杞など補益薬を併用しながら使用します。温経散寒薬や補陽薬などの漢方処方と併用するとすばらしいものがあります。

冷え症の人や老化や慢性病などが原因で脾胃の働きのおとろえた状態が長びくと、全身を温める「腎」の働きもおとろえます。体内が冷えて、気や血の流れが悪くなるので、へそのまわりを中心に、しくしくした痛みと脹りが続きます。
 このような「脾腎陽虚」の腹痛は、温めたりさすると痛みがやわらぎ、疲れやすい・倦怠感・寒がる・手足の冷え・下痢気味・舌が淡白色で薄く白い苔がつく・弱く遅い脈などの症状をともなます。
 治療は、脾胃の働きを補って元気をつけるとともに、全身を温めて痛みを止める「十全大補湯」や「鹿茸大補湯」などで行います。
強い冷えをともなう腹痛はからだを温めて治します。

 からだの冷えやすい人が、大きな病気をわずらったり年をとると、体内で生まれた冷えや、有害な冷たい水分によって気や血の流れが悪くなり、腹痛がおこります。
 このような「肝腎虚寒」の腹痛のうち、主に腎のおとろえが原因でおこる慢性の腹痛は、下腹部の中央が痛みます。
 下腹部が真夏でも氷のように冷たく感じられ、寒がる・手足の冷え・唇の色が悪い・尿が透明で量が多く切れにくい・舌が淡い色になって水分の多い白い苔がつく弱い脈あるいは大きく浮いて力のない脈(冷たい水分が停滞しているときは、弦を張ったような脈)、といった症状をともないます。
 治療は、腎の働きを高めからだを温める「八味地黄丸」や「牛車腎気丸」に「人参湯」を合わせたもので行います。

 肝の働きがおとろえて冷えが強くなると、下腹部の両側、特に左側がくり返し痛みます。
 さすったり、押さえると痛みがやわらぎ、嘔吐・水様便・だるくて力が入らない・寒がる・手足の冷え・舌が淡い色になる・細い弦を張ったような脈などの症状をともないます。
 この場合は、脾胃や肝を温めて冷えを除き、働きを高めて痛みを止める「呉茱萸湯」を使うといいでしょう。
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by mkkiri | 2013-10-19 10:40 | 胃腸薬

慢性下痢と漢方薬

胃腸が弱く、すぐに下痢をしてしまう

ふだんから下痢を起こしやすく、疲れやすい、食後に眠くなる、顔がむくみやすい、尿が出にくいなどの症状がある場合は、脾胃の機能がもともと弱かったり、不摂生によって機能の低下を起こしていることが考えられます。排便は、出はじめは形があっても、あとは下痢になります。排便時の腹痛はないか、痛んでも軽度です。

 この場合は、ふだんから「六君子湯」や「参苓白朮散」で脾の機能を補っておくことがたいせつです。下痢が続くときには、「六君子湯平胃散」を合わせて使うとよいでしょう。また、同じような症状で、内臓下垂などがある人には「補中益気湯」が適しています。
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by mkkiri | 2013-10-15 11:45 | 胃腸薬

過敏性大腸炎の治療と漢方薬

過敏性大腸炎の治療

心配事や悩みごとで胃痛を感じるのはよくあることですが、中には、試験日の朝になると何度もトイレに行きたくなるなど、精神的なプレッシャーを感じるとすぐ下痢をしてしまう人もいます。これは、精神的や情緒をつかさどる肝と脾の関係がうまくいっていないために起こる現象です。
こういう場合は、肝と脾を同時に治療する「逍遥散」がよく合います。ただし脾胃がもともと弱い人は、肝の働きが正常なのにもかかわらず、相対的に肝の力が強くなっている場合があります。


 こういう人は、「柴胡桂枝湯六君子湯」を併用します。このように肝と脾の働きを調和させる薬を使って治療します。
臨床では一番多い症例です。
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by mkkiri | 2013-10-09 11:52 | 胃腸薬

みぞおちのつかえと漢方薬

みぞおちがつかえるのは、飲食物を消化吸収する「脾胃」の機能が低下して失調し、停滞するからです。
精神不安があったり、強いストレスを受けたりすると、胃やみぞおちの周辺が緊張して硬くなり、つかえを感じるようになります。そうなると、胸やけ、げっぷ、みぞおちが熱く感じる、といった炎症性の胃腸症状を起こしやすくなるのです。また、冷たい飲食によって胃の働きが低下し胃でチャプチャプ音がするような「胃内停水」がある場合は水毒を起こし痰濁が停滞しみぞおちのつかえの症状が出ます。


大柴胡湯
脇から胸にかけての部分に抵抗や圧痛があり、便が硬い、便秘をする人に使用します。肝機能が低下しているため、アレルゲン(原因となるもの)に対して抵抗力が弱くなり、更に体内の毒素が停滞するため、炎症や化膿及び便秘・耳鳴りなどの症状が起こります。柴胡は肝機能を高め解毒力を増す働きを持ちます。黄ごん・枳実で体内にこもった熱を冷まして炎症・化膿を鎮め、胃部のつかえや胸苦しさ・肩こり・耳鳴りなどの症状を緩和します。大黄で腸の熱を冷まし、便通をよくします。
大柴胡湯(だいさいことう)の詳細はナガエ薬局

黄連解毒湯
上半身ののぼせが強くイライラ感の強い人に使用します。体内の熱が強い為、血液に熱を持ち血管が充血し炎症を起こしやすくなっていて、のぼせや胃部のつかえなどが起こります。また、熱のため強い神経興奮も生じ、めまい・たちくらみなども起こります。黄連・黄ごん・黄柏・山梔子で体内の熱を冷まし充血・炎症を鎮め、みぞおちあたりのつかえやのぼせを取り除きます。山梔子は特に神経興奮を静める働きを持ち、精神不安・イライラを鎮めめまいたちくらみなどの症状を緩和します。
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)の詳細はナガエ薬局

半夏瀉心湯
軟便や下痢傾向にある人に使用します。口の周りににきびが出来ることもあります。食べ過ぎ・飲み過ぎのため、あるいはそれに神経的なものが加わったために、みぞおちのあたりがつかえたりします。半夏は、自律神経を安定させます。生姜・甘草・大棗は、胃に停滞している水分を尿として流し、水分代謝をよくして、吐き気、ゲップ、腹鳴、下痢などの症状を緩和します。黄連・黄ごんは、胃の炎症を鎮める働きをもっています。黄連・黄ごんは人参とともに、みぞおちのつかえをとります。
半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)の詳細はナガエ薬局

六君子湯
元気がなく疲れやすい人の胃腸障害に使用します。胃に冷えがあるため胃腸の働きが悪くなり、水分代謝が悪くなっているために疲れやすい・軟便傾向・みぞおちあたりがつかえるなどの症状が起こります。人参・白朮・茯苓・甘草で胃を温め弱った胃腸の活動力を高めます。陳皮・人参はみぞおちのあたりのつかえを取り去ります。半夏・白朮・茯苓で胃腸内に停滞している水分を尿として流すことによって、水分代謝をよくしながら症状を緩和します。
六君子湯(りっくんしとう)の詳細はナガエ薬局

人参湯
手足や腹の冷え、小便が薄く多量で回数が多い、倦怠感や食欲不振などの症状をもつ人に使います。人参・白朮・甘草で消化器を温め消化・吸収する力をつけ体全体の働きを良くします。乾姜で体の内部を温めます。
人参湯(にんじんとう)の詳細はナガエ薬局
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by mkkiri | 2013-07-13 13:09 | 胃腸薬

拒食症と漢方

拒食症と漢方
拒食症は、摂食障害のひとつで、心因性の病気です。「太りたくない」「やせたい」という目的のために行った自己流の食事制
限や、さまざまなストレスによる食欲不振がエスカレートして、食事を取れなくなってしまう病気です。中医学では、脾胃を調節します。


柴胡桂枝湯
心配事や緊張・ストレスなどにより胃に負担がかかり、そのため胃における血液の循環が悪くなり、そこに熱を持ち、みぞおちあたりのつかえや痛みなどのさまざまな症状が現れます。胸脇苦満と言って肋骨の下を圧すと抵抗や圧痛のある人に使用する代表処方です。ストレスでダメージを受けた体を回復し拒食症を改善していきます。桂枝・半夏で神経の緊張を鎮めます。柴胡は肝機能を高め解毒力を増す働きを持ちます。柴胡・黄ごんで体内にこもった熱を冷まして炎症・化膿を鎮め、胸苦しさを取り除きます。半夏・生姜で吐き気を鎮めます。人参・甘草・大棗で胃腸の働きを高め、食欲を増すことによって体力を付け抵抗力を高めます。芍薬で痛みを緩和します。
柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)のご購入はナガエ薬局

逍遥散
もともと消化器が弱い人がストレスを強く受け、肝脾を傷つけた状態に使用する処方です。気血の巡りを良くし精神を安定させる処方です。食べたものを消化吸収運搬する臓器である脾の働きが悪い為に肝血不足を起こし、肝の正常な活動が出来なくなって肝気がスムーズに流れないようになっておきる病態に使用します。柴胡が主薬で、肝気をスムーズに流し、少量の薄荷が発散の効能を強めます。当帰と芍薬は、肝血を補い肝の正常な活動を助けます。健脾の白朮・茯苓・甘草と温める生姜は、脾のはたらきを元気にし肝血の生成を促します。肝気を調整して脾に乗じないようにし、脾をすこやかにし肝に乗じられないように防止します。
逍遥散(しょうようさん)のご購入はナガエ薬局

小建中湯
胃腸の働きが悪い為に、血液の循環が悪くなり疲れやすく栄養の吸収がうまくいかなくなります。その為、諸器官の働きも低下し全身的な虚弱体質となっています。その為に、排尿の調節ができにくくなります。芍薬・大棗・甘草で、血液の循環をよくします。生姜で、胃腸を温め働きをよくし疲れや腹痛などの症状を取り除き、胃腸を丈夫にすることによって、排尿の調節をよくしていきます。 顔色が悪くて疲れやすく、しばしば動惇、腹痛の起こる人の体質を改善する薬です。冷えによる腹痛に悩まされることが多く、食欲が戻っても、食べた分だけ太れないという場合に適しています。鼻血が出やすいのも、この薬を選ぶ目安になります。
小建中湯(しょうけんちゅうとう)のご購入はナガエ薬局

六君子湯
胃に冷えがあるため胃腸の働きが悪くなり、水分代謝が悪くなっているために疲れやすい・軟便傾向・みぞおちあたりがつかえるなどの症状が起こります。人参・白朮・茯苓・甘草で胃を温め弱った胃腸の活動力を高めます。陳皮・人参はみぞおちのあたりのつかえを取り去ります。半夏・白朮・茯苓で胃腸内に停滞している水分を尿として流すことによって、水分代謝をよくしながら症状を緩和します。拒食症で気力がなえ、栄養状態の不良から肌荒れ、小じわなどが生じているような人に合います。消化機能の低下した人の食欲を回復し、体力を付けてくれます。抜け毛の多い人、貧血気味の人にも適しています。
六君子湯(りっくんしとう)のご購入はナガエ薬局
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by mkkiri | 2013-04-13 09:00 | 胃腸薬

急性胃炎と漢方

急性胃炎と漢方
胃の内腔の粘膜にむくみや充血、ただれができる急性の炎症性の病気です。消化器の病気のなかで最も多いもののひとつで、痛みなどの起こり方が急激で強い症状がでますが、原因をとり除けばおさまります。 胃粘膜のただれがひどく、激しい症状を呈する場合を急性胃粘膜病変とよんで区別することもあります。急性胃炎は、気の異常ととらえ脾気虚が基本にあると考えています。


柴胡桂枝湯
心配事や緊張・ストレスなどにより胃に負担がかかり、そのため胃における血液の循環が悪くなり、そこに熱を持ち、みぞおちあたりのつかえや痛みなどのさまざまな症状が現れます。桂枝・半夏で神経の緊張を鎮めます。柴胡は肝機能を高め解毒力を増す働きを持ちます。柴胡・黄ごんで体内にこもった熱を冷まして炎症・化膿を鎮め、胸苦しさを取り除きます。半夏・生姜で吐き気を鎮めます。人参・甘草・大棗で胃腸の働きを高め、食欲を増すことによって体力を付け抵抗力を高めます。芍薬で痛みを緩和します。
柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)の詳細解説はこちら

平胃散
胃の消化が悪いため、または飲食物の過剰摂取のため、食べ物や水分が胃に停滞し、みぞおちのあたりがつかえて膨満が起こり、胸焼け胃痛などの症状が起こります。生姜で胃の水を温め動きやすくします。蒼朮・大棗・甘草で胃の水を尿として流し胃に停滞している水分を取り除きます。厚朴・陳皮でお腹の張りや胃の張りを取り去ります。暴飲暴食による急性胃炎に使用される処方です。消化不良による食欲不振や腹部膨満感、胃の痛みがある人に適しています。
平胃散(へいいさん)の詳細解説はこちら

半夏瀉心湯
食べ過ぎ・飲み過ぎのため、あるいはそれに神経的なものが加わったために、みぞおちのあたりがつかえたりします。半夏は、自律神経を安定させます。生姜・甘草・大棗は、胃に停滞している水分を尿として流し、水分代謝をよくして、吐き気、ゲップ、腹鳴、下痢などの症状を緩和します。黄連・黄ごんは、胃の炎症を鎮める働きをもっています。黄連・黄ごんは人参とともに、みぞおちのつかえをとります。胃腸の調子を整えることによって、眠れないという症状を緩和していきます。
半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)の詳細解説はこちら

安中散
神経質・冷え性体質のため胃が冷え、精神的刺激・疲労の蓄積などが誘因となって胃腸障害が起きます。そのため内臓の血液の循環が悪くなり、胃の筋肉が弛緩し吐き気や胃痛などの症状を起こします。良姜・茴香で胃を温めます。延胡策・茴香・甘草・芍薬で更に温めながら痛みを緩和します。牡蛎・桂枝は神経の緊張を鎮めます。もともと胃腸の弱い人の急性胃炎に使用します。体力のない痩せ型の人で、胃痛または腹痛があって、ときに胸やけ、げっぷ、食欲不振、はきけなどを伴う方の神経性胃炎に効果があります。慢性化しそうな胃炎にも効果があります。
安中散(あんちゅうさん)の詳細解説はこちら

六君子湯
胃に冷えがあるため胃腸の働きが悪くなり、水分代謝が悪くなっているために疲れやすい・軟便傾向・みぞおちあたりがつかえるなどの症状が起こります。人参・白朮・茯苓・甘草で胃を温め弱った胃腸の活動力を高めます。陳皮・人参はみぞおちのあたりのつかえを取り去ります。半夏・白朮・茯苓で胃腸内に停滞している水分を尿として流すことによって、水分代謝をよくしながら症状を緩和します。胃に冷えがあるため胃腸の働きが悪くなり、水分代謝が悪くなっているために疲れやすい・軟便傾向・みぞおちあたりがつかえるなどの症状が起こります。冷え症で疲れ安い人の急性胃炎に使用します。
六君子湯(りっくんしとう)の詳細解説はこちら

人参湯
体力が無く胃腸虚弱で胃下垂傾向にある人に適しています。手足の冷えによる不眠や倦怠感、貧血、頻尿がある場合に効果を発揮します。手足や腹の冷え、小便が薄く多量で回数が多い、倦怠感や食欲不振などの症状をもつ人に使います。人参・白朮・甘草で消化器を温め消化・吸収する力をつけ体全体の働きを良くします。乾姜で体の内部を温めます。
人参湯(にんじんとう)の詳細解説はこちら
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by mkkiri | 2013-04-05 09:00 | 胃腸薬

逆流性食道炎と漢方

逆流性食道炎と漢方
逆流性食道炎は、強い酸性の胃液や、胃で消化される途中の食物が食道に逆流して、そこにとどまるために、食道が炎症を起こし、胸やけや胸の痛みなどさまざまな症状が生じる病気です。中医学では胃の和降失調と考えますので、気の流れをよくする治療をします。


大柴胡湯
ストレスや暴飲暴食で肝を傷つけ肝胃のバランスが崩れ気の流れが悪くなった逆流性食道炎に使用します。体力のある人の胸脇苦満の解消に効果がある大柴胡湯です。便秘がちで肩こりがあることを目的にします。肝機能が低下しているため、アレルゲン(原因となるもの)に対して抵抗力が弱くなり、更に体内の毒素が停滞するため、炎症や化膿及び便秘・耳鳴りなどの症状が起こります。柴胡は肝機能を高め解毒力を増す働きを持ちます。黄ごん・枳実で体内にこもった熱を冷まして炎症・化膿を鎮め、胃部のつかえや胸苦しさ・肩こり・耳鳴りなどの症状を緩和します。大黄で腸の熱を冷まし、便通をよくします。
大柴胡湯(だいさいことう)の詳細解説

黄連解毒湯
イライラして暴飲暴食をし胃酸の分泌が多くなり、胃熱が強くなり胃の正常な活動が出来なくなった逆流性食道炎に使用します。胃のつかえ感や胸苦しさのある人に向いています。高まった神経を静め胃の和降失調を改善させます。体内の熱が強い為、血液に熱を持ち血管が充血し炎症を起こしやすくなっていて、のぼせや胃部のつかえなどが起こります。また、熱のため強い神経興奮も生じ、めまい・たちくらみなども起こります。黄連・黄ごん・黄柏・山梔子で体内の熱を冷まし充血・炎症を鎮め、みぞおちあたりのつかえやのぼせを取り除きます。山梔子は特に神経興奮を静める働きを持ち、精神不安・イライラを鎮めめまいたちくらみなどの症状を緩和します。
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)の詳細解説

半夏瀉心湯
食べ過ぎ・飲み過ぎのため、あるいはそれに神経的なものが加わったために、みぞおちのあたりがつかえたりします。半夏は、自律神経を安定させます。生姜・甘草・大棗は、胃に停滞している水分を尿として流し、水分代謝をよくして、吐き気、ゲップ、腹鳴、下痢などの症状を緩和します。黄連・黄ごんは、胃の炎症を鎮める働きをもっています。黄連・黄ごんは人参とともに、みぞおちのつかえをとります。胃腸の調子を整えることによって、眠れないという症状を緩和していきます。胃の上部が熱で下部が冷えている状態になり、胃内停水を起こしてる人に使用します。げっぷがよく出る、軟便、下痢傾向にあるのが目標です。
半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)の詳細解説

安中散
神経質・冷え性体質のため胃が冷え、精神的刺激・疲労の蓄積などが誘因となって胃腸障害が起きます。そのため内臓の血液の循環が悪くなり、胃の筋肉が弛緩し吐き気や胃痛などの症状を起こします。良姜・茴香で胃を温めます。延胡策・茴香・甘草・芍薬で更に温めながら痛みを緩和します。牡蛎・桂枝は神経の緊張を鎮めます。冷え症でストレスが多い人に向いています。ストレスによる気の停滞を改善すると同時に体を温め胃の機能を改善します。神経質で胃をたたくと振水音がして胃液がこみ上げてくるような人に使用します。
安中散(あんちゅうさん)の詳細解説

六君子湯
胃に冷えがあるため胃腸の働きが悪くなり、水分代謝が悪くなっているために疲れやすい・軟便傾向・みぞおちあたりがつかえるなどの症状が起こります。人参・白朮・茯苓・甘草で胃を温め弱った胃腸の活動力を高めます。陳皮・人参はみぞおちのあたりのつかえを取り去ります。半夏・白朮・茯苓で胃腸内に停滞している水分を尿として流すことによって、水分代謝をよくしながら症状を緩和します。体力のない人の消化器疾患に使用します。虚弱体質で胃腸が弱い人の胸焼けによく用いられ、食後に眠くなる、貧血がある、手足が冷えるなどを目標にします。
六君子湯(りっくんしとう)の詳細解説

人参湯
手足や腹の冷え、小便がうすく多量で回数が多い、倦怠感や食欲不振などの症状をもつ人に使います。人参・白朮・甘草で消化器を温め消化・吸収する力をつけ体全体の働きを良くします。乾姜で体の内部を温めます。虚弱体質で胃腸の弱い人に使用します。体を温め、水毒を除きながら胃腸の働きを正常にしていきます。手足が冷えて眠れない、下痢をしやすい、生唾が多い、冷えると胃痛がするが温めると楽になる人に用いられます。
人参湯(にんじんとう)の詳細解説
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by mkkiri | 2013-04-02 09:00 | 胃腸薬

胃酸過多と漢方

胃酸過多と漢方
胃液の中に含まれる塩酸とペプシンを胃酸といい、消化や殺菌の重要な働きをしています。胃酸は胃粘膜の細胞から分泌されますが、過剰に分泌されると塩酸により酸度が異常に高くなって、胃や十二指腸、食道の粘膜が傷ついて酸症状とよばれる症状があらわれます。なお、胃酸過多症とは病名ではなく、一般には胸やけなどの酸症状がみられる場合に用いられています。漢方治療では、胃の働きを正常に戻し、胃液の分泌障害を除きます。漢方の得意分野です。

黄連解毒湯体内の熱が強い為、血液に熱を持ち血管が充血し炎症を起こしやすくなっていて、のぼせや胃部のつかえなどが起こります。また、熱のため強い神経興奮も生じ、めまい・たちくらみなども起こります。黄連・黄ごん・黄柏・山梔子で体内の熱を冷まし充血・炎症を鎮め、みぞおちあたりのつかえやのぼせを取り除きます。山梔子は特に神経興奮を静める働きを持ち、精神不安・イライラを鎮めめまいたちくらみなどの症状を緩和します。胃熱があって、胃液が多く胃潰瘍気味の人に用いられます。胸焼け、動悸、神経的なストレスで眠れない場合、顔ののぼせなどの症状を持つ人の胃酸過多に使用します。
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)の詳細解説

柴胡桂枝湯心配事や緊張・ストレスなどにより胃に負担がかかり、そのため胃における血液の循環が悪くなり、そこに熱を持ち、みぞおちあたりのつかえや痛みなどのさまざまな症状が現れます。桂枝・半夏で神経の緊張を鎮めます。柴胡は肝機能を高め解毒力を増す働きを持ちます。柴胡・黄ごんで体内にこもった熱を冷まして炎症・化膿を鎮め、胸苦しさを取り除きます。半夏・生姜で吐き気を鎮めます。人参・甘草・大棗で胃腸の働きを高め、食欲を増すことによって体力を付け抵抗力を高めます。芍薬で痛みを緩和します。空腹時の胃痛やげっぷ、胸焼けなどに使用します。特に神経的なストレスからくる胃腸病に使用され、季肋部の不快感や胸脇苦満の症状に使用します。
柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)の詳細解説

安中散神経質・冷え性体質のため胃が冷え、精神的刺激・疲労の蓄積などが誘因となって胃腸障害が起きます。そのため内臓の血液の循環が悪くなり、胃の筋肉が弛緩し吐き気や胃痛などの症状を起こします。良姜・茴香で胃を温めます。延胡策・茴香・甘草・芍薬で更に温めながら痛みを緩和します。牡蛎・桂枝は神経の緊張を鎮めます。
安中散(あんちゅうさん)の詳細解説

平胃散胃の消化が悪いため、または飲食物の過剰摂取のため、食べ物や水分が胃に停滞し、みぞおちのあたりがつかえて膨満が起こり、胸焼け胃痛などの症状が起こります。生姜で胃の水を温め動きやすくします。蒼朮・大棗・甘草で胃の水を尿として流し胃に停滞している水分を取り除きます。厚朴・陳皮でお腹の張りや胃の張りを取り去ります。美食や食べ過ぎで消化不良になった場合に用います。胃の消化が悪いため、胃の中に食べ物や水が溜まっていたり、心下部が痞えて膨満感があり、食べると腹がゴロゴロとなって下痢をするような人に使用されます。漢方の消化剤です。
平胃散(へいいさん)の詳細解説
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by mkkiri | 2013-03-21 11:31 | 胃腸薬

胃下垂と漢方薬

胃下垂と漢方
胃の上端の位置は正常でも、胃の下端が骨盤の位置まで垂れ下がっている状態をいい、症状がないかぎり病気ではありません。やせ型の人、妊娠・分娩をくり返して腹壁のゆるんだ女性に多くみられます。 原因は、内臓を固定する靱帯(じんたい)が体質的に弱いためと考えられています。腹腔内の諸臓器が垂れ下がる内臓下垂症の部分症状として起こることが多く、胃下垂症の人は同時にほかの臓器の下垂をともなう場合が多いものです。

補中益気湯

中医学では、特に内臓の位置に保つ働きが失調することを「気陥」と言います。脾(消化器)気虚の状態が進行することによって脾の升提作用(すくい上げたり・のぼらせたりする作用)が失調して下垂症状を起こします。中医学では、胃だけでなく、遊走腎や脱肛、脱腸、子宮脱なども中気下陥と考えます。その代表処方が補中益気湯です。補中とは、消化器を(脾)を補うことです。胃腸の働きを高め、体力を補い元気をつけることを補中といいます。下垂症状のほかにも、虚弱体質、食欲不振、病後の衰弱、疲労倦怠、夏負けなど、多くの虚証症状に用いられます。

苓桂朮甘湯

消化器に停滞した体内の水分が代謝が悪いために肺の方に集まり、それが鼻水や回転性のめまい動悸・頭痛などとなって現れてきます。茯苓・白朮・甘草で消化器に停滞している水分を尿として流します。桂枝で鼻水やめまい・動悸・頭痛などの症状を緩和します。この処方は、水毒を改善する漢方薬で、尿量が少なく、上半身がむくみ、動悸、息切れ、めまいなどの水毒が原因でおきる症状を改善していきます。朝おきてから午前中までは元気が無く午後から元気になるような人によくあいます。

六君子湯

胃に冷えがあるため胃腸の働きが悪くなり、水分代謝が悪くなっているために疲れやすい・軟便傾向・みぞおちあたりがつかえるなどの症状が起こります。人参・白朮・茯苓・甘草で胃を温め弱った胃腸の活動力を高めます。陳皮・人参はみぞおちのあたりのつかえを取り去ります。半夏・白朮・茯苓で胃腸内に停滞している水分を尿として流すことによって、水分代謝をよくしながら症状を緩和します。胃の中に溜まっている水分を排出し、胃腸を強化し、消化吸収を促進させ、胃下垂による症状を改善していきます。胃下垂は、水質の停滞が原因と考えられていますので、漢方治療では、水質の流れを改善する処方が選択されます。その代表処方です。

半夏白朮天麻湯

胃腸の働きが悪い人のめまい頭痛吐き気に用いる代表処方です。食欲が旺盛でよく食べ日頃から痰が多い人が回転性のめまいにかかったときにものすごくよくよく効きます。また、車酔いにもよく効きます。天麻と半夏・陳皮めまいを改善させます。黄耆・人参・白朮・茯苓・蒼朮・黄柏で胃腸の調子を整え吐き気などを押さえます。胃腸虚弱、食後眠い、持続的な頭痛、めまい、肩こりなどの症状を改善していきます。胃腸虚弱による消化不良が原因で、栄養の吸収がうまくいっていないために全身の気血の流れが悪くなります。水毒による虚弱体質を改善する処方です。

桂枝加芍薬湯

冷えのために内蔵の血液循環が悪くなり、腸の働きが悪くなって腹部が痛んだり腹が張ったりします。芍薬で腸の血液循環をよくし、腸の働きを強め下腹部の痛み・渋り腹・お腹の張りを緩和します。桂枝・生姜で胃や大腸を温め腸全体の働きを強め、胃腸を丈夫にし同時に排尿の量をととのえます。腹部が張って。痛みがあり、頻繁に便意を催すが、排便が困難という状態に使用します。胃腸の働きを改善し、水の循環をよくすることで、胃下垂による不快な症状を改善していきます。


人参湯

手足や腹の冷え、小便が薄く多量で回数が多い、倦怠感や食欲不振などの症状をもつ人に使います。人参・白朮・甘草で消化器を温め消化・吸収する力をつけ体全体の働きを良くします。乾姜で体の内部を温めます。胃腸に溜まっている水分を排出して働きを改善し、体を温めることによって胃下垂によっておきる不快な症状の改善を行います。軟便傾向が改善できなければ、扶陽理中顆粒に変更します。
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by mkkiri | 2013-03-14 16:07 | 胃腸薬