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よだれと漢方薬

涎(よだれ)は、唾液よりもサラサラしたものを言い、中医学では脾の働きが悪い為におきる症状と考えています。脾臓と胃の働きが正常であれば、唾液が口の中から溢れ出る事はありませんので、治療としては脾胃気虚の原因を探り、補気健脾薬の処方中心に使用します。

六君子湯
食べたものを消化吸収運搬する臓器である脾の働きが悪い為におきるびょうてきなよだれが出る人に使用します。胃に冷えがあるため胃腸の働きが悪くなり、水分代謝が悪くなっているために疲れやすい・軟便傾向・みぞおちあたりがつかえるなどの症状が起こります。人参・白朮・茯苓・甘草で胃を温め弱った胃腸の活動力を高めます。陳皮・人参はみぞおちのあたりのつかえを取り去ります。半夏・白朮・茯苓で胃腸内に停滞している水分を尿として流すことによって、水分代謝をよくしながら症状を緩和します。
療方健脾顆粒(りょうほうけんぴかりゅう)「クラシエ」 90包の詳細はナガエ薬局

苓桂朮甘湯
消化器に停滞した体内の水分が代謝が悪いために肺の方に集まり、それが鼻水や回転性のめまい動悸・頭痛などとなって現れてきます。茯苓・白朮・甘草で消化器に停滞している水分を尿として流します。桂枝で鼻水やめまい・動悸・頭痛などの症状を緩和します。よだれの多さも、水の代謝の低下が原因と考えられるますので、体を温めながら水分代謝を良くし改善します。
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)の詳細はナガエ薬局

五苓散
喉が渇き水分を多く飲むけれども、排尿が少ない人に使用します。よだれの多さも、水の代謝の低下が原因と考えられるので、水分代謝を良くする治療を行います。胃に熱があるため軽くのどが渇きます。腎や膀胱にも熱があるために体内の水分が尿として出ず、体表部に停滞しむくみの症状が現れます。猪苓で胃の熱を冷まし、のどの乾きを止めます。茯苓・白朮で体表部に停滞している水分を温めて動きやすくし、膀胱に送り出します。沢瀉の膀胱の熱を冷ます働きで送られてきた水分を尿として流し、体内の水分代謝をよくしてむくみなどの症状を取り去ります。
療方調流顆粒(りょうほうしょうようかりゅう)「クラシエ」 90包の詳細はナガエ薬局

人参湯
手足や腹の冷え、小便が薄く多量で回数が多い、倦怠感や食欲不振などの症状をもつ人に使います。人参・白朮・甘草で消化器を温め消化・吸収する力をつけ体全体の働きを良くします。乾姜で体の内部を温めます。
人参湯(にんじんとう)の詳細はナガエ薬局

四逆湯
冷えがきつく、高齢者のよだれ、特に認知症の人のよだれには良く効きます。甘草・乾姜で肺と消化器を温めます。附子が加わることによって全身が温まります。脾腎を温めることで病的よだれを止めていきます。
回陽救逆(かいようきゅうぎゃく)の詳細はナガエ薬局

呉茱萸湯
食べたものを消化吸収運搬する臓器である脾が冷えてよだれが多く出ている人に使用します。頭痛に使用しますが、必ず冷えを強く感じます。呉茱萸・生姜で胃腸を温め体を温め、胃腸の調子を良くし吐き気を改善させます。また、人参・大棗で胃腸の働きを高め、食欲を増すことによって体力を付け抵抗力を高めます。
呉茱萸湯(ごしゅゆとう)の詳細はナガエ薬局

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by mkkiri | 2013-07-09 09:56 | 漢方薬
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