加味帰脾湯と更年期障害

加味帰脾湯は、帰脾湯に柴胡と山梔子が加えられた処方で、精神疾患や血液疾患に広く使用されています。
考えすぎや疲れによって脾の働きが悪くなり倦怠感や食欲不振が現れます。また、心血が消耗して神を主る作用が低下し心が安まらない状態(心神不寧)、驚きやすくて動悸がする(驚悸)、持続性の動悸(征忡)、健忘、不眠などの精神症状が現れます。また、脾の統血機能が失われると、血が血管外に漏れますので、慢性で反復する出血や皮下出血などがみられるようになります。
このような病態に肝気鬱結が加わり、化火し、いらいら、のぼせなどが出現したものが、加味帰脾湯の適応になります。

臨床応用
■加味帰脾湯と血液疾患
貧血や血小板減少性紫斑病などにしばしば使用されています。気血両虚を改善する働きのある帰脾湯や加味帰脾湯は、貧血によくあった処方構成になっています。また、脾虚に伴う統血作用の失調による出血に対しても適応できる内容をもっています。

■加味帰脾湯と神経・精神疾患
加味帰脾湯は、心脾両虚に肝鬱化火を兼ねたものですので、疲れやすい、食欲不振、健忘、驚きやすくて動悸がする(驚惇)などの症状に、いらいら、のぼせ、ほてり、胸苦しいなどの症状が加わったものに用います。

■加味帰脾湯と更年期障害ど
加味帰脾湯は、更年期障害に見られる倦怠感や動悸、不眠、精神不安などにしばしば使用されます。処方中の柴胡・山梔子が、いらいら、のぼせなどの自律神経症状に対応しています。

不安神経症と漢方治療(うつ病・パニック障害などメンタル症状と漢方治療)
by mkkiri | 2012-05-01 09:29 | 更年期障害
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